イスラエルのギラッド・コーヘン駐日大使が3日、能登半島地震の被災地を視察するため石川県輪島市を訪れた。キリスト教国際NGO「オペレーション・ブレッシング・ジャパン」(OBJ)のドナルド・トムソン代表と災害支援担当スタッフが被災現場を案内し、同市門前町の仮設住宅集会所では、OBJ現地スタッフのコーディネートによるコンサートと炊き出しにも参加。被災者一人一人にイスラエル大使館からの支援物資を手渡した。
イスラエル大使館による能登半島支援は、2月初めに断水が続く被災地に食品を中心とした物資を提供してから2回目。前回と同様、OBJとの協力によるもので、現地でニーズが高い洗剤やせっけんなどの生活用品に加え、ナツメヤシやアーモンドティーなどのイスラエル製品を届けた。コーヘン大使は集まった被災者を前に、「能登の人々と共にこの非常事態に立ち向かうために来ました。生活再建を支援するため、緊急かつ継続的な援助を提供することを約束します」と話した。
OBJによると、被災地の仮設住宅では、住民の孤立を防ぐコミュニティーづくりが新たな課題となっている。入居して初めて住民同士が顔を合わせる団地もあり、OBJは地域教会や支援団体と連携し、コンサートや炊き出しなどを通じてコミュニティー復興のための支援を続けている。
地震から既に8カ月が経過したが、被災地では今もなお水道が使えない地域もあり、復興には息の長い支援が必要。OBJは「引き続き被災地に関心をお寄せいただき、被災された方々の生活の再建と心の癒やしのためにお祈りとご支援をお願いします」と呼びかけている。寄付の申し込みや問い合わせは、OBJのホームページへ。