米国聖書協会(ABS)は2日、理事会がジェニファー・ホロラン氏を新会長兼最高責任者(CEO)に選任したと発表した。就任は3月1日の予定で、実現すれば、207年に及ぶ同協会の歴史で初の女性会長となる。
ホロラン氏はこれまで、超教派の聖書翻訳団体「米国ウィクリフ聖書翻訳協会」で、最高執行責任者(COO)などさまざまな役職を歴任してきた。ABSのキャサリン・バーンハート理事長は声明(英語)で、次のように述べた。
「ホロラン氏は、専門的な経験、サーバントリーダーシップの精神、聖書への深い情熱、革新を追求する大きなエネルギーというユニークな組み合わせを米国聖書協会にもたらします。それらは一体となって、新たなステージにおける協会の活動を、機敏でインパクトあるものにし続けるでしょう」
ホロラン氏はこの他、「ミッシオ・ネクサス」「米国ミッション・アビエーション・フェローシップ」「パートナーズ・インターナショナル」など、米国内の複数のキリスト教団体で要職を務めてきた。
学術面では、セントラルフロリダ大学で学士号(文学)と修士号(経営学)を、キリスト教系のリージェント大学で博士号(戦略的リーダーシップ)を取得している。また、シンガーソングライターとしても活動しており、2013年にはアルバム「Come On Home」をリリースしている。
ホロラン氏は会長選任を受け、次のように語った。
「米国聖書協会は、人々が御言葉を理解し、それに深く根を張り、真に御言葉を聞き、実行し、実を結ぶ者となるのを助けることにおいて、世界中の教会と共に歩むのにふさわしい立場にあります」
「私は、非常に新しい挑戦をもたらすのと同時に、スリリングな機会をも生み出す文化的・技術的トレンドに適応し続けるこの歴史ある組織を、新たな視点で導くことに興奮しています」
ABSの前会長兼CEOであるロイ・ピーターソン氏は19年10月、14年以来務めてきた同職から退任することを発表。退任後は、ABSが運営する博物館「信仰と自由の発見センター」(FLDC)のアンバサダーを務めている。ピーターソン氏の退任後は、複数の人が臨時の会長兼CEOを務めてきた。