ナイジェリア中部カドゥナ州で、カトリック教会の小教区の敷地内にあった司祭館が放火され、若い神学生1人が死亡した。
ナイジェリアのパンチ紙(英語)によると、事件は7日、主要幹線道路と軍の検問所の近くにある同州ファダンカマンタンの聖ラケル小教区で発生。司祭2人は逃れたものの、神学生のナアム・ヌゴフェ・ダンラディさんが死亡した。
迫害監視団体「国際キリスト教コンサーン」(ICC)は声明(英語)で、軍隊が到着したのは襲撃者が逃げ、教会が破壊された後だったと述べた。
同州のウバ・サニ知事は、事件を非難し、襲撃者を法的裁きにかけることを誓った。自身の首席報道官を通して発表した声明では、「ファダンカマンタン小教区が襲撃されたことを深く悲しんでいる」と哀悼の意を表明した。
ナイジェリア・キリスト教協会(CAN)のカドゥナ州支部会長を務めるジョン・ジョセフ・ハヤブ牧師も声明を発表し、深い悲しみを表明した。
「今回の襲撃事件で落胆させられるのは、襲撃された場所が、カドゥナとカファンチャンを結ぶ主要幹線道路のすぐそばであり、小教区からそう遠くないところに軍の検問所があったという事実です」。ハヤブ牧師は声明でそう述べ、事件が町の中心部で起きたことから、現地の治安対策の有効性に疑問を呈した。
同州南カドゥナ地方行政区選出のサンデー・カトゥン上院議員は、州内の森林地域で1カ月間にわたる軍事作戦を行うよう呼びかけた。
「われわれの若い神学生の命を奪ったこの恐ろしいテロ攻撃を明確に非難する」。カトゥン議員は声明でそう述べ、治安当局に対し、この地域の盗賊や誘拐犯を撲滅するための集中的な作戦を実施するよう促した。
カドゥナ州政府は、現在進行中の治安上の問題に対処するため、州の自警団として7千人以上を採用しようとしている。
「われわれは、カドゥナ州知事と全ての関係者に、直ちに行動を起こすよう呼びかけます」。ハヤブ牧師はそう述べ、治安は全ての人に関わる問題であると強調し、犯罪者が何の抵抗もなく活動していることに失望を表明した。