ナイジェリア南西部オンド州オウォのカトリック教会「聖フランシスコ・ザビエル教会」が5日、武装集団に襲撃された。当時、教会では聖霊降臨祭(ペンテコステ)のミサが行われていた。警察はまだ死者数を発表していないが、病院関係者は子どもを含む50人以上の遺体が医療機関に運び込まれたと話している。
衛生放送局「アルジャジーラ」(英語)によると、事件は現地時間午前11時半(日本時間午後7時半)ごろに発生。ミサが行われていた教会に対し、数人が外から銃撃を加え、4人が教会内に対し直接銃を撃ち込んだ。武装集団は教会に爆発物も仕掛けたという。
これまでのところ、犯行声明は出されておらず、誰による犯行なのかは分かっていない。
オンド教区の広報担当者であるアウグスティン・イクウ司祭がロイター通信(英語)に語ったところによると、この事件で負傷した司教や司祭はいない。
バチカン・ニュース(日本語版)によると、ローマ教皇フランシスコは、バチカン(ローマ教皇庁)の国務長官であるピエトロ・パロリン枢機卿を通し、オンド教区のジュード・アヨデジ・アログンダデ司教に電報を送り、深い悲しみを表明。事件に巻き込まれたすべての人々に精神的寄り添いを示すとともに、遺族の慰めと負傷者の回復を祈り求めた。また、憎しみと暴力に取りつかれた人々が回心し、平和と正義の道を歩めるよう祈った。
ロイター通信によると、ナイジェリアでは、主に北東部でイスラム過激派が勢力を持ち、北西部で武装したギャングが身代金目的で誘拐事件を起こしているが、南西部でこのような事件が起こるのは珍しいという。
事件が発生したオウォは、ナイジェリア最大の都市ラゴスから東に約345キロに位置する。