ザアカイという人がいたが、彼は取税人のかしらで、金持ちであった。・・・イエスを見るために・・・いちじく桑の木に登った。・・・イエスは・・・上を見上げて彼に言われた。「ザアカイ。急いで降りて来なさい。きょうは、あなたの家に泊まることにしてあるから。」ザアカイは、急いで降りて来て、そして大喜びでイエスを迎えた。・・・ザアカイは立って、主に言った。「主よ。ご覧ください。私の財産の半分を貧しい人たちに施し・・・、私がだまし取った物は、四倍にして返します。」イエスは・・・言われた。「きょう、救いがこの家に来ました。・・・人の子は、失われた人を捜して救うために来たのです。」(ルカ19:2~10)
今日お開きした箇所は、有名なザアカイの物語です。ザアカイは取税人のかしらで、金持ちでした。当時ユダヤは、ローマの支配下にあったため、人々はローマに税金を納めていました。人々は、ユダヤ人でありながらローマの手先として働き、不正を行うザアカイを、大変嫌っていました。
そんなザアカイがイエス様と出会い、全く新しい人間に変えられたことが記されています。ビル・ウィルソン先生も、ザアカイのようにイエス様によって変えられた一人です。先生は13歳の時、母親に捨てられ、3日後にクリスチャンの男性に拾われました。
その男性に導かれた教会学校のキャンプでイエス様とお会いし、人生が変えられたのです。今や世界中の恵まれない子どものために教会学校を開き、毎週32万人もの子どもたちのお世話をしています。
神様の愛によって人は造り変えられるのです。ザアカイは、救われる人の特徴を体現していて、4つのことが必要だと分かります。
1. 主キリストと目と目で通じ合う関係
ザアカイはイエス様を一目見ようと木に登り、イエス様が通られるのを待っていました。イエス様が通られると、イエス様は木の上へ目を向け、本気でザアカイと目と目を合わされたのでした。
目と目を合わせることは、よほどの親しい関係でなければ難しいでしょう。しかし、周りから煙たがられ、誰からも目も合わせてもらえなかっただろうザアカイに、イエス様は真っすぐに視線を向けられたのです。
私たちが人生を変えられるときも、救い主イエスと目と目を合わせるような関係を持つことが必要なのです。
2. 主キリストの言葉を受け止めて行動
イエス様は目を合わせただけではなく、ザアカイと名前を呼び、降りてきなさいと声をかけられ、彼の家に泊まるつもりであると語られました。自分は、イエス様に必要とされている。ザアカイは初めて自分を愛し、おもんぱかってくれる声を聞いて、驚いたことでしょう。
主キリストは私たちにも、愛していると語ってくださいます。私たちは主キリストの声を聞き、それを受け止め、行動する者でありましょう。
3. 主キリストを喜んで受け入れる姿勢
ザアカイは、イエス様の声を聞くと急いで降りて、大喜びでイエス様を迎えました。多くの人に嫌われていたザアカイは、今まで人を招いたことなどなかったでしょう。しかし、彼は自ら歓迎してイエスをもてなしました。
私たちもイエス様を喜んで受け入れ、おもてなしをする姿勢を持ちましょう。
4. 主キリストを信頼し告白する信仰
ザアカイはイエス様をもてなし、受け入れることで、魂が変えられました。そして自分の財産の半分を貧しい人たちに施し、騙し取ったものは4倍にして返すと宣言したのです。
するとイエス様は「きょう、救いがこの家に来ました。・・・人の子は、失われた人を捜して救うために来たのです」と語りました。人々からお金を奪う人生から、ささげる人生へと生まれ変わったのです。
私たちもイエス様と出会って、人を憎む者から愛する者へと変えられました。これが、クリスチャンに与えられる大きな恵みです。さらにイエス様によって変えられ、人々を愛し、分け与え、キリストの僕として歩んでいこうではありませんか!
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