イエスは彼らに言われた。「水がめに水を満たしなさい。」彼らは水がめを縁までいっぱいにした。(ヨハネ2:7)
ガリラヤのカナという町で結婚式があり、イエスも出席しました。ここでイエスは最初のしるしとして、6つの水がめの水をぶどう酒に変えるという奇跡を行いました。
このころの結婚式は、多くの人たちが集まって何日もお祝いを続ける一大イベントでした。参列者にはたくさんのごちそうとぶどう酒を用意して振る舞うのですが、その結婚式中に、ぶどう酒が足りなくなってしまうというハプニングが起こったのです。ぶどう酒がなくなるということは、婚礼の主催者である花婿の家にとってはお客に対する非礼となり、花婿は大恥をかくことになります。
そのとき、手伝いをしていたイエスの母マリヤは「イエスなら何とかしてくれる」という信仰を持っていたので、ぶどう酒が足りないことをイエスに伝え、手伝いの人たちに「あの方(イエス)が言われることを、何でもしてあげてください」(同2:5)と言いました。
イエスは6つの水がめに「水を満たしなさい」と手伝いの人たちに言い、彼らがその通りにした後「さあ、その水をくんで、宴会の世話役のところに持って行きなさい」と言われました。彼らがイエスの言われた通りにすると、その水が世話役も驚くほどにおいしいぶどう酒に変わっていたのでした。
ここでイエスは母マリヤに「あなたはわたしと何の関係があるのでしょう。女の方。わたしの時はまだ来ていません」(同2:4)と返答しました。イエスの関心は、母マリヤの関心とは違うために、イエスはここで力ある奇跡を現すことを望んでいませんでしたが、「イエスなら何とかしてくれる」というマリヤの信仰に、イエスは応えてくれました。
それにより、イエスは最初の奇跡を行い、キリストの栄光が現されることになりました。マリヤが信仰でイエスにお願いしたように、私たちも信仰で主に祈り求めるときに、主が私たちの信仰に応え、奇跡を起こしてくださると信じます。
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