さて、この土地に、羊飼いたちが、野宿で夜番をしながら羊の群れを見守っていた。すると、主の使いが彼らのところに来て、主の栄光が回りを照らしたので、彼らはひどく恐れた。御使いは彼らに言った。「恐れることはありません。今、私はこの民全体のためのすばらしい喜びを知らせに来たのです。きょうダビデの町で、あなたがたのために、救い主がお生まれになりました。この方こそ主キリストです。あなたがたは、布にくるまって飼葉おけに寝ておられるみどりごを見つけます。これが、あなたがたのためのしるしです」(ルカ2:8~12)
ヨセフとマリヤは人口調査のためベツレヘムへ上っていき、マリヤは月が満ち、男の子を産み、飼葉桶に寝かせました。今日お開きした箇所は、その夜、真っ暗闇の野原で羊の番をしていた羊飼いの所に、まばゆい光と共に天の御使いが現れ、救い主イエス・キリストの誕生を告げたという有名な箇所です。
羊飼いたちは、どれほど怯えたことでしょう。しかし天使は、恐れる必要はないと語りかけ「きょうダビデの町で、あなたがたのために、救い主がお生まれになりました」と語ります。
今日は、この物語から3つの中心点を受け止めましょう。
1. 自分自身をこの羊飼いに当てはめよう
当時の羊飼いは、現代の大規模畜産業者ではなく、とても伝統的な素朴な仕事で、同時に貧しい者の象徴でした。彼らは学校に行くこともできず、誰からも注目されず、いてもいなくても変わらない存在でした。しかし、神様からの救い主誕生の知らせは、弱くて取るに足らない羊飼いたちに、真っ先に届けられたのです。
今、この羊飼いに自分を当てはめて考えてみましょう。普通の者、貧しい者、社会から忘れ去られている小さい者と感じるかもしれませんが、神の恵みの知らせはその取るに足らない者に真っ先に届けられるのであり、私たちは、祝福されるのです。このことを心から感謝しましょう。
2. この物語を現代の私たちに当てはめよう
今度は、現代の今、御使いが現れて、素晴らしい知らせを告げるとどうなるのか考えてみましょう。コロナ禍でも頑張っているあなたも、家庭の問題、職場や学び舎での人間関係ですっかり自信を失っているかもしれません。そんなあなたに、本当の救い主がお生まれくださり、あなたの人生の中に素晴らしい恵みや神の御業が現されると、御使いが語ってくれるのです。
私たちの中に神の光が照らされ、家庭に、職場に、学び舎に救いの恵みが現されますから、感謝したいと思います。
3. 自分自身への宣言として受け止めよう
「きょうダビデの町で、あなたがたのために、救い主がお生まれになりました。この方こそ主キリストです」というこの宣言は、2千年前に語られただけではなく、今日、信じる者たちがいるこの場所でも救い主がお生まれくださったのです。この恵みの宣言を自分自身への神様からの宣言として受け止めましょう。
後悔、不平不満、恨み、暗い病んだ私たちの魂を、喜び、踊り、感謝、賛美に満ちた魂へと変えてくださいます。その救い主が私たちに与えられたのであり、この方こそ主イエス・キリストです。
このお方は今、ここで、いつも働いてくださいます。そして、私のもとから離れることは絶対にありません。
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