10月16日から拘束されていた、5人の子どもたちを含む17人の宣教師らの誘拐事件の朗報だ。12月16日木曜日、なんと17人全員の無事解放が確認された。
宣教師が所属する米宣教団体「クリスチャン・エイド・ミニストリーズ」(CAM)によると、11月21日2人の解放、12月6日にはさらに3人の解放の知らせがあり、16日には残りの全員が無事に保護された。
CAMは、状況の詳細を伝えることができないとしているものの、最後の12人の解放は、なんと奇跡的な脱出劇だったのだ。
彼らは12月15日の夜、脱出を決意するのだが、そこに強い神の導きがあったという。その導きは、まず彼らの中の一人に与えられ、全員に平安があり一致したという。
一行は1組の夫婦、10カ月の子ども、3歳の子ども、14歳の少女、15歳の少年、独身男性4人、独身女性2人という構成だった。
脱出の夜、彼らは閉じ込められた扉の開け方を見つけ、見張りがいたにもかかわらず気付かれず、なんと彼らは、月明かりの下のいばらやとげのある森を16キロも、夜を徹して徒歩で移動したのだ。遠くに見える山並みを目指し、途中、道が分らなくなると立ち止まっては祈り、ついにある人のもとに行き当たり、助けの電話をかけてもらったのだ。
保護された彼らは、その日のうちに沿岸警備隊の飛行機でフロリダに向かった。
なんと感謝なことだろう、彼らはクリスマスと新年の喜びを自由の身で味わうことができるのだ。危険な逃避行だったが、神が脱出の道を備え、彼らを導き守ってくださった。神に感謝しよう。
誘拐された宣教師たちは、犯人を赦(ゆる)し、彼らがイエスを信じるようになることを望んでいるという。
全員の解放を受けて、CAMの担当者は「私たちの祈りと願いは、誘拐犯がイエス・キリストの聖めの力によって変えられることです。私たちは彼らを赦すことを選びました。私たちは、彼らがキリストにある兄弟になることを願っています」と答えた。いずれにしても、事件が無事に解決したことに感謝をせずにはおれない。
ハイチの犯罪を生み出す構造的問題に対して、福音が光を放つことができるよう、ハイチの伝道と救霊のために祈っていただきたい。
■ ハイチの宗教人口
カトリック 69・3%
プロテスタント 18・7%
イスラム 0・05%
土着宗教 2・8%