中米ハイチで地元のギャングに誘拐されていた米国人宣教師ら17人のうち2人が解放された。2人の状態は良好だという。宣教師らが所属していた米キリスト教団体が21日、発表した。
米オハイオ州に拠点を置くキリスト教慈善団体「クリスチャン・エイド・ミニストリーズ」(CAM)はホームページ(英語)で同日、「ハイチの人質のうち、2人が解放されたことが分かりました。神をたたえます。限られた情報ではありますが、解放された2人の人質は無事で、状態は良好であり、良く保護されていることを報告します」と伝えた。
2人の名前や解放の理由、出身地、現在地などについては確認できない、あるいは確認できても発表できないとしている。その上で、「この状況が完全に解決するよう、引き続きお祈りをお願いします。この解放は喜ばしいことですが、私たちはまだ拘束されている15人に心を寄せています」として祈りを求め、旧約聖書の詩編145編3節「大いなる主、限りなく賛美される主、大きな御業は究めることもできません」を引用した。
誘拐されたのは米国人16人、カナダ人1人の男女計17人で、このうち5人は未成年者で、最年少者は事件発生時点で生後8カ月とされている。
17人は10月16日、首都ポルトープランスの東約30キロにある孤児院を訪問後、車で移動中に誘拐された。誘拐したギャング「400マオゾ」は、17人の身代金として計1700万ドル(約19億円)を要求していた。