日本聖公会北海道教区で女性主教が誕生する見通しとなった。聖公会で女性が主教となるのは、日本また東アジアではこれが初めて。すでに教区、教団レベルでの主要な手続きは終えており、正式な主教按手・就任式の日程は今後決定される予定。
北海道教区の主教被選者となったのは、東京教区の渋谷聖公会聖ミカエル教会と小笠原聖ジョージ教会の管理牧師であるマリア・グレイス笹森田鶴(たづ)司祭(58)。11日3日に北海道教区の主教座聖堂である札幌キリスト教会で主教選挙のための臨時教区会が開催され、10回の投票により、笹森司祭が聖職議員票、信徒代議員票の各3分の2以上を得て当選した。
この選挙結果に、日本聖公会の各教区の主教が同意。笹森司祭が同26日に受諾したことから、正式に主教被選者となった。主教選挙は、70歳を迎えた現職のナタナエル植松誠主教の定年に伴い行われた。
笹森司祭は1963年、福島県いわき市生まれ。東北学院文学部基督教学科卒業、東京神学大学博士課程前期修了。93年執事按手、99年司祭按手。その後、聖アンデレ主教座聖堂を含む東京教区内の複数の教会の牧師・管理牧師を歴任してきた。