4日に行われた東京五輪の陸上女子400メートルハードル決勝で、熱心なクリスチャンとして知られる米国代表のシドニー・マクラフリン(21)が、約1カ月前に自身が記録した世界記録をさらに更新し、金メダルを獲得した。これが五輪初の金で、競技後のインタビューでは「神に栄光をささげます」と語った。
マクラフリンは4日午前に行われた決勝で、51秒46でゴール。6月の東京五輪米国代表選考会で自身が出した世界記録を0秒44縮めた。2位は、2019年に世界記録を樹立した米国代表のダリラ・ムハマド(31)。52秒を切ったのはこの2人だけだった。
競技後の米NBCニュースとのインタビューでは、「プロセスを信頼すること」が助けになったとコメント。「神に栄光をささげます」と言って勝利を宣言し、「今シーズンの努力と献身の結果です。そして、国を代表してこのような機会を得られたことに本当に感謝しています」と語った。インタビューでは、出身校であるユニオンカトリック高校(ニュージャージー州)の関係者が勝利を喜ぶ映像も放送された。
マクラフリンは、6月の代表選考会で世界新記録を樹立した際も「すべての栄光は神に」とコメント。「今シーズンは、新しいコーチと新しいサポートシステムの下で取り組んでいますが、正直なところ、これはまさに信仰であり、プロセスを信頼することです。これ以上のことは望めませんし、本当にすべては神様からの贈り物です」と語っていた。また「子どものような信仰を持ち、すべてがうまくいくと信じること」が、自身を支えてくれたと述べていた。
マクラフリンはこれまでも、ソーシャルメディアなどで臆することなく自身のキリスト教信仰を表明している。2月には、自身のインスタグラム(英語)に次のように投稿している。
「この先どんなことが待ち受けていても、神はすでに勝利されたことを知っているので、笑うことができます。どんな問題にも神の計画があることを知っているので、夜も安心して眠ることができます。人生の目的にそぐわないことがあっても、神の計画の方が大きいことを知っているので、笑うことができます」
6月にオレゴン州で開催された代表選考会で勝利した際には、フィニッシュラインで口を手で押さえる自身の写真をインスタグラム(英語)に投稿。「神に畏敬の念を抱く女性の顔(祈りの手の絵文字)51秒90」と添え、次のようにつづっていた。
「この大会は何か特別なものになると感じていました。しかし、大変でした。このような期間は、陸上選手の人生の中で最も大変な期間の一つです。自分のポジションを確保するために試合の準備をする精神的な負担は十分に重いものです。しかし、主が私の肩の荷を降ろしてくださったおかげで、私は昨日あんなに自由に走ることができたのです」
「この1週間、私の信仰は試され続けました。練習がうまくできず、スタートの失敗で3回も出遅れ、大会にも遅れがありました。私はただ、神が『自分に集中しなさい』とおっしゃるのを聞き続けました。それはこれまでにない最高のレースプランでした。私はもはや自己評価のために走るのではなく、すでに定められている主の完全な意志を反映させるために走るのです。私には何の価値もありません。しかし、恵みと信仰によって、イエスは私にすべてを与えてくださいました。記録は過ぎ去るものです。神の栄光は永遠に続くのです。父よ、ありがとうございます」