相談を受けていた知人男性の自殺を手助けしたとして、自殺ほう助の疑いで逮捕されていた福岡市の男性牧師(70)について、福岡地検は14日、不起訴を決めた。地元のRKB毎日放送などが伝えた。
逮捕時の報道によると、牧師は、妻を病気で亡くし自殺をほのめかしていた男性(当時74)の相談を受けていたが、3月には財産を自身に譲渡する内容が書かれた遺言書の下書きを渡したり、葬儀代として数十万円を受け取ったりしていた。
牧師は自殺の準備や実行に直接関わっていないとみられていたが、警察は遺言書の下書きを渡すなどの一連の行為が自殺の手助けに該当すると判断。牧師を6月下旬に逮捕していた。
RKB毎日放送によると、牧師は男性を「安心させただけ」などと言い容疑を否認。福岡地検は不起訴の決定について「諸般の事情を考慮した」としている。