LGBTQなど性的少数者に対する理解増進に向けた法案について、自民党幹部が今国会での提出を断念する意向を示す中、日本YWCAは1日、声明を発表し、性的少数者の人権を尊重する立場をあらためて表明した。
声明は、「すべての人がいかなる理由によっても差別されず、あらゆる権利と自由を享受できることは、世界人権宣言第2条や日本国憲法第14条にも明記されている根本的な社会規範」と指摘。「道徳」や「種の保存」を理由にした与党議員による発言について、決して許されるものではないと批判した上で、「今、私たちの社会に求められているのは『理解増進』ではなく人権を守ること」と強調した。
また、女性と性的少数者の平等なくして、ジェンダー平等社会は実現できないと主張。日本YWCAは「女性と少女のリーダーシップと権利を促進する組織」だとした上で、性的少数者の権利と尊厳が広く守られ尊重されることを求めて活動すると決意を示した。