コロナ禍でさまざまな活動が制限される中、小林聖心女子学院(兵庫県宝塚市)の卒業生らでつくるボランティアグループ「ハロハロ会」が、ネットショップを活用してフィリピンの子どもたちを支援する新しい取り組みにチャレンジしている。
同学院が主催するフィリピンでの体験学習プログラムに参加した卒業生らが中心となり、1999年に結成。フィリピンのモンタルバン地区に住む子どもたちが通う教育施設「みこころの家」を通じて、地域のコミュニティーを支援している。コロナ禍で、活動の主軸としていた対面式のバザーやチャリティーコンサートが次々と中止になる中、資金調達の新たな方法を模索していたところ、ネットショップを運営する卒業生が活動に賛同し、協力を申し出てくれた。
今回のチャリティープロジェクトでは、ハロハロ会が製作するオリジナルの髪飾りをネットショップで販売し、得た利益の全額を寄付する。販売する髪飾りは素材にもこだわっており、普段使いはもちろん、ギフトとしても喜ばれているという。学校行事に活躍するキッズ用やベビー用のほか、親子で兼用できる商品も取りそろえている。寄付金は現地の施設運営団体を通じて、移動式図書館や奨学金、教師トレーニングのほか、家庭で十分な食事を取ることが難しい子どもたちに栄養豊富な給食やメリエンダ(間食)を提供する活動などに充てられる。
プロジェクトに協力するネットショップ「イヤリングクラブ芦屋」代表の熱海有希乃さんは、「寄付金を募るだけでもいいのでは、という意見もありました。でも、一時的な寄付で終わるのではなく、お手元に届く髪飾りを通して、長くフィリピンの子どもたちのことを考えていただきたいと思っています。チャリティーへの興味の有無にかかわらず、品質もデザイン性も高い商品ばかりですので、ぜひ一度ご覧ください」と話した。