ローマ教皇フランシスコの主治医であったファブリツィオ・ソッコルシ氏が9日、新型コロナウイルス感染症による合併症のため死去した。78歳だった。
米宗教専門のRNS通信(英語)が、バチカンのオッセルバトーレ・ロマーノ紙の報道として伝えた。RNS通信によると、ソッコルシ氏はがんの治療のため昨年12月26日から入院していたという。
ソッコルシ氏は1942年、ローマ生まれ。ローマ・ラ・サピエンツァ大学卒。2015年に、前教皇ベネディクト16世の主治医であったパトリツィオ・ポリスカ氏の後任として、教皇付きの主治医に任命されるまで、数多くの著書を出版し、イタリア政府の顧問的役割を幾つも担った。バチカンでは、保健衛生局顧問や列聖省の医療委員などを務めた。
米CNN(英語)によると、ソッコルシ氏が最後に教皇フランシスコと接触したのがいつかは定かではない。一方、教皇は10日に放送されたイタリアのテレビ番組で、今週中にも新型コロナウイルスのワクチンを接種する予定だと語っている。