北朝鮮に拉致された横田めぐみさん(55)の父で、拉致被害者家族会前代表の横田滋(よこた・しげる)さんが5日午後、老衰のため川崎市内の病院で死去した。87歳だった。複数の国内メディアが速報で伝えた。
1932年徳島市生まれ。高校卒業後、日本銀行に入行。76年に新潟支店へ転勤となるが、翌年11月、当時13歳だっためぐみさんが突然失踪する。以来40年以上にわたって、妻の早紀江さんと共にめぐみさんの救出を訴え、全国で署名活動や1400回を超える講演を行ってきた。
早紀江さんは84年、新潟市の教会で洗礼を受けクリスチャンに。滋さんは長年、早紀江さんの信仰に理解を示しながらも、めぐみさんを突然奪われた苦しみから、信仰を持てずにいたが、2017年に早紀江さんが通う川崎市の教会の牧師から自宅で洗礼を受けている(関連記事:拉致被害者家族の横田滋さんが受洗、早紀江さんが通う教会の牧師から)。