横田めぐみさんの父、滋さん(74)と母、早紀江さん(70)にとって「激動」の1年が暮れようとしている。
全国各地での講演、拉致問題関連の各種イベント出席、家族会や政府関係者との打ち合わせ、報道機関への対応などで今年も多忙を極めた横田夫妻だったが、「北朝鮮から、めぐみさんをはじめ多くの拉致被害者を救ってください」「飢餓に苦しむあの国の民衆を助けてください」と日々祈り続けている。
今年はめぐみさんが拉致されて30年目となる。メディアの質問に対して早紀江さんは06年を振り返り、「娘を助け出すことができず、苦しい思い」「すごく強い人が5人くらいで北朝鮮に乗り込んでいって、強引に取り返してくれないかと思うほど」とやり切れない思いを明かした。
わが娘を案じる苦しみの中で30年間祈り続けてきた早紀江さんを支えるために、キリスト者として早紀江さんと共に拉致問題に取り組んでいこうとする動きも急激に拡大した06年だった。「横田早紀江さんを囲む祈り会」「ブルーリボンの祈り会」は00年5月以来きょうまで、めぐみさんを含めた拉致被害者らが1日も早く救出されるように、毎月集まって祈りを重ねている。
同祈り会の関係者らは、「拉致被害者のご家族も高齢になってきた」「拉致問題が解決されて、拉致された方々が一日も早く戻りますようにと、神のことばに信頼して祈りで協力したいと思う」と話した。