日本基督教団は10日、「新型コロナウイルス感染拡大防止に関する声明」を発表し、「今こそ教会は、知恵と力を結集するとき」と呼び掛けた。声明は、同教団がこれまで発してきた新型コロナウイルスに関する注意喚起の第3信で、オンライン礼拝の手引きなどを掲載するクリスチャン向けの対策サイトも紹介。「この恐ろしいウイルスを感染させないためのあらゆる手段をとり、教会・伝道所が、新型コロナウイルスの感染源とならないようにしなければなりません」とした。
声明ではまた、症状はなくともすでに一人一人が感染源である可能性もあると指摘。感染の危険が高まっている地域の教会は極力会堂に集わない方法で礼拝をささげ、特に高齢者や基礎疾患のある人は自宅で礼拝をささげるよう注意喚起した。
また、自宅で礼拝をささげることも、他者にウイルスを感染させないという意味で「神の愛の業」とした上で、牧師と伝道師には、自宅で礼拝をささげる人が霊的に孤立することがないよう、オンラインによる礼拝中継や電話などを使って牧会的な配慮をするよう求めた。また、クリスチャンITネットワーク「CALM」のメンバーが中心になって立ち上げたクリスチャン向けの対策サイト「CHRISTIAN COVID-19」も紹介。サイトには、礼拝をネット配信する方法や、オンライン決済による献金方法などについての情報がまとめられている。
さらに、牧師や伝道師をはじめ、教会を守るために働く人々を、祈りをもって支えるよう求めた。「今、教会に求められていることは、新型コロナウイルスという世と人々を引き裂く “悪しき力” に打ち震えている人々のために真摯(しんし)に祈る群れとなること」とし、対策がすぐには必要でない地域でも、苦闘している教会・伝道所を覚えて礼拝をささげ、祈りの支援を送るよう呼び掛けた。