英教育専門誌「タイムズ・ハイヤー・エデュケーション」(THE)が、日本のベネッセと協力して行っている「THE世界大学ランキング日本版2020」が24日、発表された。私立では、早稲田大学、慶応義塾大学を抑えて、国際基督教大学(ICU)が昨年に続き1位を獲得。国公立・私立合わせた総合ランキングでも昨年から順位を落とさず、11位を維持した。キリスト教主義大学では、上智大学も昨年と同じく私立4位となったが、総合では17位から20位に順位を落とす形となった。
THE世界大学ランキング日本版は、2017年に始まり今年で4回目。04年から続く本家の世界版が「研究力」を軸にしているのに対し、日本版は「教育力」を軸にしたランク付けを行っている。日本の既存の大学ランキングは主に入学時の学力を軸にしているが、日本版は「学生の学びの質や成長性」に焦点を当てているという。そのため、世界版や他の大学ランキングとも順位が異なることがあり、今年は東北大学(世界版251〜300位)が、東京大学(同36位)、京都大学(同65位)を抜いて初めてトップとなった。
今年のランキングの対象となったのは、国立67、公立44、私立167の全278校。評価の指標は「教育リソース」「教育充実度」「教育成果」「国際性」の4分野16項目で、今年は特に私立を中心に「国際性」を延ばした大学が順位を上げた。
私立1位となったICU(総合スコア74・3)は、「教育充実度」(分野別スコア90・5)と「国際性」(同97・6)で評価が高く、各分野で国公立・私立含めそれぞれ3位と2位に付けている。上智大学(総合スコア66・5)も、同じく「教育充実度」(分野別スコア82・8)と「国際性」(同81・39)が、他の2つの指標よりも評価される形となっている。
津田塾大学は、昨年の総合57位から44位に順位を上げ、キリスト教主義大学内のランキングでも6位から3位に躍進した。青山学院大学も78位から72位となり、昨年92位で初めてランクインした聖路加大学は今年、62位まで順位を伸ばした。一方、同志社大学(35位→45位)、関西学院大学(37位→45位)、立教大学(41位→47位)、明治学院大学(75位→111~120位)は順位を落とした。
南山大学は昨年ランクインしなかったが、今年は総合65位で、キリスト教主義大学内のランキングでは8位。昨年総合111~120位だった桜美林大学は95位に順位を上げ、キリスト教主義大学内のランキングでもトップ10入りを果たした。
THE世界大学ランキング日本版2020におけるキリスト教主義大学のトップ10は、以下の通り。