昨年11月にローマ教皇フランシスコが訪日したことを受け、日本カトリック司教団がアンケートを始めた。教皇は4日間の日程で、被爆地の長崎、広島と東京の3都市を訪問。各地で多くのメッセージを語った。
司教団はこのうち、東京ドームで行われたミサで教皇が語ったメッセージを引用。「すべてのいのちを、よりいっそう守り世話する、社会の預言的パン種」になるためには、善意の人々や異なる宗教を信じる人々と対話し、協力することが必要だと語ったとし、「この招きに応え、教皇のメッセージを具体化していくために、皆さまのご意見やアイデアを募集致します」としている。
アンケートは、訪日関連イベントに参加した人はもちろん、参加していない人も回答可能。質問の中心的な内容は共通で、「教皇の来日前と後で、カトリック(キリスト教)に対するイメージに変化はありましたか」「教皇の発言や行動で、印象に残ったことはありますか」といったものや、訪日テーマ「すべてのいのちを守るため」に関するもの、カトリック教会に期待することを尋ねるものの計4つ。これらの質問に、それぞれ300文字以内で回答する形を取っている。
これに先立ち、日本カトリック司教協議会の髙見三明会長(長崎大司教)は昨年12月、教皇訪日を終えての談話を発表。「キリスト信者であるなしにかかわらず多くの人々のこころを動かしたのではないか」と評価するとともに、「日本の教会共同体と社会の中で実りをもたらすために具体的に何をどうすればよいのかを、祈りのうちに決定していきたい」と述べていた。(関連記事:キリスト者の有無問わず人々の心動かした 教皇訪日終え、司教協議会会長が談話)