11月23日から26日までの4日間にわたり、日本を訪れたローマ教皇フランシスコの訪日を終え、日本カトリック司教協議会の髙見三明会長(長崎大司教)が談話を発表した。髙見大司教は、訪日に関わった関係各所に謝意を示すとともに、「キリスト信者であるなしにかかわらず多くの人々のこころを動かしたのではないか」と述べ、教皇の訪日が日本で広く歓迎されたとの認識を示した。談話は3日付。カトリック中央協議会の公式サイトで12日、発表された。
髙見大司教は、教皇訪日の実現のために、教皇庁(バチカン)や外務省、日本の司教協議会や司祭、信徒らが「それぞれの役割を果たしながら緊密な連携のうちに準備を重ね」たと評価。長崎では一部の屋外プログラムが雨の中で行われたことにも触れ、各行事の参加者や、延べ1万人に及んだというボランティア、メディア関係者、また長崎、広島、東京の各訪問先で教皇を歓迎した人々に感謝の言葉を贈った。
その上で、「教皇様の存在そのものが、キリスト信者であるなしにかかわらず多くの人々のこころを動かしたのではないか」とコメント。4日間の限られた日程の中、「核兵器廃絶に向けたメッセージ、信仰者、被災者、若者に向けて貴重なメッセージをくださいました」と述べた。
最後には、今後は教皇訪日の意義を省察し、「日本の教会共同体と社会の中で実りをもたらすために具体的に何をどうすればよいのかを、祈りのうちに決定していきたい」と語った。また、そのための意見やヒントも求め、教区レベルでの取り組みなども推奨した。