ローマ教皇フランシスコは26日午前、4日間の来日日程を終え、羽田空港から特別機に乗り、イタリア・ローマ郊外のフィウミチーノ国際空港に向け、帰国の途に着いた。
教皇はこの4日間で、長崎、広島、東京の3都市を訪問。24日に訪れた被爆地の長崎と広島では、核兵器の廃絶と非武装による平和を力強く訴えた。また長崎では、約420年前に豊臣秀吉の命令によって処刑された「日本二十六聖人」の記念碑を表敬。長崎県営野球場では、主日のミサも行った。
東京では25日、東日本大震災の被災者との集い、カトリックを中心とした青年ら約900人との集いに参加。東京ドームでは約5万人が参加するミサを行った。天皇とは約20分にわたって会見し、安倍晋三首相や各界の要人とも会談した。
イエズス会員である教皇は最終日の26日、日本のイエズス会員とミサや朝食を共にし、イエズス会が設立母体の上智大学を訪れ、学生らに講話を語った。教皇はその中で、「この国での滞在は短いものでしたが、大変密度の濃いものでした」と4日間の日程を振り返り、「神と日本のすべての人々に対し、この国を訪れる機会を頂いたことを感謝します」と語った。
ローマ教皇は、世界に約13億人の信者がいるカトリック教会のトップ。日本を訪れるのは、先々代のヨハネ・パウロ2世が1981年2月に初めて訪問して以来、38年ぶり2回目だった。