第49回ドーブ賞の授賞式が16日夜、米リプスコム大学(テネシー州ナッシュビル)で催され、タウレン・ウェルス、コーリー・アズベリー、ザック・ウィリアムズら新人勢が栄冠に輝いた。同賞は、米国のゴスペル音楽協会(GMA)がキリスト教音楽業界で卓越した業績を上げたアーティストに毎年贈るもの。
米キリスト教音楽界の著名人が一堂に会する中で、最も注目を浴びたのはタウレン・ウェルスだ。8部門でノミネートし、そのうち最優秀アーティスト賞(コンテンポラリー部門)、最優秀新人賞、最優秀楽曲賞(ラップ・ヒップホップ部門)、最優秀アルバム賞(ポップ・コンテンポラリー部門)の4冠を手にした。
クリスチャン・ロックバンド「ロイヤル・テーラー」の元リードボーカルであるウェルスは授賞式で、ソロデビュー・アルバム「Hills and Valleys」の中で最もヒットしたシングル曲「Known」と、クリスチャン・ヒップホップバンド「ソーシャル・クラブ・ミスフィッツ」とのコラボ曲「War Cry」を披露した。
受賞を受けウェルスは、「写真を撮るためにたくさんポーズを取ったり、多くのトロフィーを手にすることは素晴らしいことです。しかし、これは私たちの心の中で起きていることに比べれば、大したことではありません」とコメントした。
■ タウレン・ウェルス「Known」(公式ミュージックビデオ)
この日は、教会でワーシップリーダーとしても活躍するコーリー・アズベリーにとっても、素晴らしい日となった。アズベリーはヒット曲「Reckless Love」で、最優秀楽曲賞のほか、最優秀賞ワーシップソング賞、最優秀賞ワーシップアルバム賞を受賞した。
アズベリーはクリスチャンポストに対し、次のようにコメントした。
「何と素晴らしい恵みでしょう。これは主が私たちの失敗やとんでもない失態をすべて手に取って、それを美しいものに変えてしまうようなものではないでしょうか。主は私たちの失望を手に取り、それをダンスフロアに変えてしまいます。私たちを子どもの頃に戻してくれるのです」
■ コーリー・アズベリー「Rockless Love」(公式ライブ版)
昨年、最優秀新人賞を受賞した南部出身のロック歌手ザック・ウィリアムズは、最も栄えある最優秀アーティスト賞を受賞した。ウィリアムズは、今年の授賞式でプレゼンテーターを務めたゴスペル歌手のラス・タフに会えたことに感激したと言い、受賞のコメントを授賞式に出席していた家族にささげた。
現代キリスト教音楽(CCM)のシンガーソングライターなどで活躍するマシュー・ウエストは今年、最優秀ソングライター賞を獲得した。最優秀アーティスト賞(ゴスペル部門)を受賞したターシャ・コブス・レオナードは、アルバム「Heart. Passion. Pursuit.」で、最優秀アルバム賞(アーバン・ワーシップ部門)も受賞。南部ゴスペル部門では、男性5人組の伝説的グループ「ザ・ゲイザー・ボーカル・バンド」が最優秀アーティスト賞を、ジェイソン・クラッブが最優秀楽曲賞を受賞した。
授賞式のステージでは、クラッブがカントリーグループ「ラスカル・フラッツ」、ポップ歌手のトリー・ケリー、ゴスペル歌手のカーク・フランクリン、コリン・ホーソーン、CCM歌手のナタリー・グラントらとコラボした。トリは、昨年のビルボード音楽賞でキリスト教音楽部門2冠に輝き、2年連続でグラミー賞にノミネートしているCCM歌手のローレン・デイグルが飾り、今年7月に発表したヒット曲「You Say」を披露した。
■ ローレン・デイグル「You Say」(公式ミュージックビデオ)
2018年のドーブ賞受賞者の全リストはこちら(英語)。