<本文と拓本>文字30(1551+30=1581)
玄宗啓聖(玄宗は聖を啓[ひら]き)、克修真正(克く真正を修む)。御牓揚輝(御牓は耀きを揚げ)、天書蔚映(天書は蔚に映ゆ)。皇圖璀璨(皇圖は璀璨とし)、率土高敬(率土は高敬なり)。庶績咸熈(庶績は咸[みな]熈[広まり])、人頼・・・
<現代訳>
玄宗皇帝は聖を啓き、真実で正しい教えを修め、会堂に掲げたご親筆は輝き映えています。皇帝の肖像画は玉のように光り、全土で称賛されています。皇帝の業績は全土に広がり、民も信頼し・・・
<解説>
景教徒たちは決して皇帝支配を否定したり、破壊する意識はなく、皇帝は神に立てられた指導者として認めていました。新約聖書ローマ教会へのパウロの手紙13章前半にある教えを理解していたと考えます。
※ 参考文献
『景教—東回りの古代キリスト教・景教とその波及—』(改訂新装版、イーグレープ、2014年)
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