<本文と拓本>文字31(1429+31=1460)
白衣景士(白衣の景士)、今見其人(今其の人を見る)。願刻洪碑以揚休烈(願わくは洪碑を刻んで以て休烈<勲功・偉業>揚げん)。
詞曰(詞に言う) 真主无元(真主は元めなく)、湛寂常然(湛寂は常然)。權輿匠化(權輿<創造の初め>は匠化し)、起・・・
<現代訳>
白衣の景教徒その方を今見ました。願わくは大きな碑(大秦景教流行中国碑のこと)に刻んで勲功を称えます。
第3部 三一の主に対する頌栄と皇帝の栄誉を刻む詞で称えます。始めなき真の主は妙で静で不変で、万物の創造の初めに地を起こし、・・・
<解説>
この部分は景教碑を建てる理由と目的が記されてあります。すなわち、神と人に献身的に仕えた伊斯の活躍が景教を立派にしたことで、彼の献身的内容を忘れないために、勲功を記録することが目的でもあったことが第2部の最後に書かれました。白衣とは白い服であり、清潔の意味があると説く者もいます。
次に、第3部が始まります。初めに三一の主を讃え、皇帝たちの景教に対する働きについて簡潔に書かれていきます。
※ 参考文献
『景教—東回りの古代キリスト教・景教とその波及—』(改訂新装版、イーグレープ、2014年)
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