救世軍が毎年開催している歳末助け合い募金「社会鍋」で、2017年度(17年4月~18年3月)は全国で合わせて1463万5299円が集まった。救世軍が27日、公式サイトで発表した。
発表によると、地域別で最も多かったのは「東京・神奈川地区」で970万205円。次いで「関西四国地区」(149万566円)、「中国九州地区」(113万9766円)、「北海道地区」(105万1円)の順となった。
毎年12月には全国主要都市の街頭で募金を呼び掛けるほか、インターネットで年間を通じて募金を受け付けている。集まった募金は、東日本大震災など国内外の緊急災害被災者や街頭生活者への支援活動、母子家庭や一人暮らしの高齢者への慰問活動などに充てられる。
19世紀末の不況期に米国の救世軍サンフランシスコ小隊から始まったこの運動は、当初スープ鍋を三脚につるして街頭募金をするというスタイルで行われた。現在もこのスタイルが受け継がれている。日本では、日本人初の救世軍士官(牧師)で「岡山四聖人」の1人である山室軍平らが1909年に初めて行った。「集金鍋」「慈善鍋」などの名前で呼ばれたが、現在は「社会鍋」の呼称で定着している。