世界福音同盟(WEA)、世界教会協議会(WCC)、全アフリカ教会会議(AACC)の3団体が、世界の諸教会・団体に向け、今年の6月10日を「飢餓撲滅世界祈祷日(Global Day of Prayer to End Famine)」として覚え、飢餓撲滅のために祈り、行動するよう呼び掛けている。
同祈祷日は昨年5月21日に第1回が行われ、約120団体が参加した。今年は2回目の開催となる。飢餓問題に関する情報を提供することで、飢餓について考え、祈り、行動することを促し、特に社会的弱者に対する影響の大きさや、その根本的な原因について啓発していく。また、飢餓問題に取り組むキリスト教系の慈善団体と一般のNGO団体との連携も促進する。
3団体の代表者らは呼び掛け文(英語)で、次のように述べている。
「飢餓撲滅のために行われている世界的な努力への信仰共同体による貢献として、2017年の飢餓撲滅世界祈祷日は、十分に周知されているとは言えないこの悲劇に、信仰共同体また世界の指導者の目を向けさせるのに重要な役割を果たしました。この共同の取り組みは、飢餓を防ぐ、あるいは短期間で(飢餓のない)元の状態に戻すために、世界中でより大きな行動を起こすことに大きく貢献しました。しかし、飢餓の危険はこの2018年も続いています」
国連が昨年9月に発表した報告によると、世界の飢餓人口は全人口の11パーセントに相当する8億1500万人に及ぶ。飢餓人口は過去10年以上、着実に減少してきたが、2016年に増加に転じ、前年比で3800万人も増えた。このうち半数以上が紛争地域にいる人々で、国連は飢餓人口増加の主な原因として、武力紛争の拡大と気候関連の打撃を挙げている。
また3団体の呼び掛け文によると、イエメン、ソマリア、南スーダン、ナイジェリアでは、2千万人近い人々がすぐにでも飢餓に陥る危機にある。さらに140万人の子どもたちが、この数カ月間のうちに何らかの支援を受けない限り、栄養失調のために死に至る危険性があるという。
同祈祷日への参加はあらゆる団体、信仰共同体に開かれている。参加フォームはこちら(英語)。