<本文と拓本>文字30(866+30=896)
物外高僧(物外の高僧)、共振玄綱(共に玄綱を振るい)、俱維絶紐(俱に絶えし紐を維ぐ)。玄宗至道皇帝、令寧國等五王親臨福宇(玄宗至道皇帝は寧國等の五王をして親しく福宇に臨ませ)、建立壇場(壇場を建立させ)
<現代訳>
西方(金方)の高名な貴族の出身者らは戒規を施し、景教(イエスの教え)を絶やさなくしました。玄宗至道皇帝(685~762、在位712~756、第9代皇帝)は寧國等の五王<寧王はじめ5人の王のこと>を福音堂に派遣し、その祭壇を建立させると法棟のたわみは崇(あが)められるようになりました。
<解説>
前述にも迫害に遭遇した記事が出ましたが、信仰者の迫害はどの時代にも、どの地でも起きます。そして信仰者の弱体化の1つは迫害によることで、その対策として本部から霊的信仰者が導かれて強化をしたことが刻まれてあります。戒規は罪を犯した者への対策規律の処方ですが、罪を犯す以前に戒め慎むことが大切です。
聖書には迫害に対する対策聖句が多くあります。マタイ5章10節~、ヨハネ16章33節や使徒行伝ほか。使徒行伝の初めから終わりの章節には迫害と対策が多く語られています。主イエスは世にあっては誰でも患難(かんなん)があり、主の勝利と権威によって強くされるよう教えられています。
教会は、聖霊と御言葉の権威と霊的指導者の戒規により強くされます。
※ 参考文献
『景教—東回りの古代キリスト教・景教とその波及—』(改訂新装版、イーグレープ、2014年)
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