ローマ教皇フランシスコとエルサレム総主教セオフィロス3世は10月23日、バチカン(ローマ教皇庁)で会談し、聖地エルサレムの「ステイタス・クオ(現状維持)」を求め、宗教間の暴力と差別の終結を呼び掛けた。
キリスト教、ユダヤ教、イスラム教の聖地が重なり合うイスラエルでは、ステイタス・クオの原則が、各宗教やイスラエル当局によって認識され、何世紀にもわたって慣習や規則として守られてきた。
10月22日から25日までローマを訪問したセオフィロス3世は、教皇庁側と多くの対話を行った。その中でセオフィロス3世は、エルサレム旧市街やステイタス・クオに影響する問題と行動に対し、教皇が注意と関心を持って見守るという公式の約束を得た。
世界教会協議会(WCC)のオラフ・フィクセ・トヴェイト総幹事は、WCCがパレスチナとイスラエルにおける「公正に基づいた平和(Just Peace)」のために働きを進めるとき、WCCはエルサレムの諸教会を強く支持し、またさまざまな信仰、文化が共存するエルサレムと聖地の特質を守ることを繰り返し語った。
「私たちはステイタス・クオを、聖地のキリスト教社会の権利保護の柱であると見ています。そしてすべての関係当事者はそれを守り、(ステイタス・クオに対する)最近のあらゆる侵害を無効にするために真剣に働かねばなりません」