家内は10年間、薬を飲んできました。しかしある時、友人から勧められた食事療法がうまくいき、血圧が安定してきたのです。それからどうしたかというと、これは勧めているわけではありません、病院からもらった血圧の薬をカッターナイフで半分に切りました。それを2、3週間続けて、安定してきたら、またさらに半分にする。最終的には6分の1まで切っていきました。
でも、やはり誘惑に負けてしまいます。ハーゲンダッツのアイスクリーム、かば焼き、とんかつ・・・。家内があんまりきついと言っているのを見るのは、こっちもつらいのです。「じゃあ、もういいよ。薬を始めよう。ただし、同じ抗生物質よりは、少しでも安全な漢方薬にしよう」ということで、漢方の薬を探して飲み始めました。
ところが、漢方もやはり薬なのです。薬というのは、短い期間使うのはいいのですが、長く使うと、たとえどんな薬であっても、良いというものはないのです。実際、その時に頂いていた薬も「これは飲み過ぎると胃がただれて、血圧にあまり効果がある薬ではないね」と後で言われました。
ある方の紹介で、東京駅の八重洲口から徒歩10分の鶴見クリニックに行きました。診察室に入ると、先生が最新機器の帽子をかぶらせるのです。すると、家内の健康状態がリアルタイムで出てきました。それで分かったことは、「脳の血管がつまっているね。良かったね、今日来て。1カ月たったら、クモ膜下で倒れていたかもしれないよ」。腎臓にも石があり、肝臓も弱って大腸真っ黒け。
「3カ月間、食事を全部変えなさい」ということで勧められたのが、とにかく食事はすべて生。野菜も生、果物も生。できるだけ無農薬に近いもの。添加物は一切なし。いいのは生野菜と果物、あとは漬け物。漬け物がどうしていいかというと、中に乳酸菌があるからです。
実は、私たちが普段、食事の中で一番気を付けなければいけないのは、どれだけ健康な腸を管理できるかということなのです。腸の中には、善玉菌と悪玉菌、そしてもう1つ、どっちつかず菌というのがあります。その菌は、悪玉が増えると悪玉に行き、善玉が増えると善玉に行くという非常にふらふらしたもので、「日和見菌」と呼ばれています。
ですから、良いことをやっている人はどんどん健康になる。逆に、悪い人はどんどん悪くなっていく。なぜか。その根源に気を配っていないからです。
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