日本YWCA(東京都千代田区、藤谷佐斗子会長)は13日、日本政府が国連に提出した核兵器廃絶決議案に抗議し、核兵器禁止条約への批准を求める要望書を発表した。
国連に提出された決議案は、日本政府が唯一の戦争被爆国として核兵器の廃絶を呼び掛けるもので、24年連続で提出されている。昨年は167カ国が賛成して採択されたが、今年は核兵器禁止条約に日本が反対していることなどから、同条約の推進国の一部が決議案の支持に慎重な立場を示している。
日本YWCAは、今年の決議案について「昨年の決議内容から大きく後退する」と指摘。核軍縮よりも、核保有国を容認した軍事による安全保障を優先しているとし、政府の姿勢を批判した。
また、政府が核兵器禁止条約に反対することは、広島や長崎の被爆者の声をないがしろにするものだと主張。「日本政府のなすべきことは、核拡散防止条約より前進した核兵器禁止条約を支持し、核保有国へこの条約への批准を働きかけることです」と訴えた。