広島と長崎に原爆が落とされてから72年目を迎える中、7月には国連で核兵器禁止条約が採択され、世界はこの新しい条約に希望を見いだそうとしている。条約文をめぐっては、多くの政府が交渉を重ね、核兵器を全面的に禁止することで合意に至った。
世界教会協議会(WCC)総幹事のオラフ・フィクセ・トヴェイト牧師は、原爆の日を回顧するコメントを発表し、次のように述べた。
「1945年の原爆の被爆生存者にとって、また人道的、倫理的、道徳的な観点から核兵器の根絶を願うすべての人にとって、2017年7月7日に国連で新たな核兵器禁止条約が採択されたことは感謝の証しであり、新たな決意の原動力です」
「国際法におけるこの新たな発展は、1945年8月6日と9日の広島と長崎における大量破壊と、それに続く苦しみや悲しみを繰り返さないという思いを強く反映しています」
トヴェイト氏はまた、原爆の日に際して、WCCはこの新たな条約を歓迎するとともに、被爆生存者や世界の他の地域で行われた核実験の犠牲者と共に立つと続けた。
「何十年にもわたり、核軍縮の公の証人として団結してくださったすべての加盟教会に感謝しています。また、今回の成果に寄与してくださったエキュメニカルパートナーの皆様、一般および国連のパートナーの皆様に感謝しています」
条約は、核兵器廃絶のための公的良心の感化に携わる人々として、宗教指導者たちも引き合いに出している。
「人間性を第一にしている点で、この条約案は72年前に引き起こされた人類の悲劇の日に適した贈り物です」とトヴェイト氏。「この条約は、少数の強国の政府が依然として追求している、核抑止構想や戦争計画とは対照をなしています。日々の報道によってお分かりのように、核兵器によって力と安全を確保しようとする人々は、今日に至るまで全世界を危険にさらしているのです」と語った。