【CJC】英国のエリザベス女王(90)は25日、重い風邪のため、教会でのクリスマス礼拝を欠席した。ロイター通信などが報じた。女王がクリスマスの礼拝に出席しなかったのは、ここ数十年で初めてという。バッキンガム宮殿の報道官が明らかにした。
女王と夫のフィリップ殿下(95)は例年、クリスマスを過ごしているノーフォーク州サンドリンガムの邸宅への出発を1日遅らせ、22日にヘリコプターで移動した。
女王は、王室がウインザーでクリスマスを過ごしていた1960年代半ば以降、サンドリンガムでクリスマスを過ごすようになった1988年以降も、教会でのクリスマス礼拝には毎年出席していた。
フィリップ殿下やチャールズ皇太子と妻のカミラ夫人、他の王室メンバーらはそろって教会に歩いていく伝統行事に参加したという。
女王は英連邦諸国の国民に向けて事前に録画されたクリスマス恒例のメッセージで、「非凡なことを成し遂げる普通の人に会うたびに力をもらいました。ボランティアや介護者、コミュニティーのまとめ役、良き隣人といった人々です。日の当たらない英雄たちの目立たない献身、それが彼らを特別な人にしているのです」と述べた。
女王はマザー・テレサの言葉を引用し、「誰にでも偉大なことができるわけではありません。でも、偉大な愛で小さなことはできるのです」と語った。
女王はリオデジャネイロ五輪や自身の90歳の誕生日の祝賀行事に言及した半面、欧州連合(EU)からの離脱を決めた国民投票という、英国にとって今年最大の出来事には触れなかった。