サン・ジョセフ教会 Eglise St-Joseph
設計者 オーギュスト・ペレ Auguste Perret 1964年献堂
訪問 2013年5月3日
戦後の大プロジェクト、建築家ペレによるコンクリート打ち放しのモダンな教会
戦後再建されたサン・ジョセフ教会は、コンクリート造り、高い塔がそびえ立つ。外観はコンクリートの強く固い印象だが、内部のステンドグラスは精緻で色鮮やか、美しい細かい模様の間から礼拝堂に優しい光が差し込んでいた。
第2次世界大戦中、ル・アーブルの町は爆撃により中心市街は廃墟となり、ヨーロッパの都市の中でも最大級の惨状だった。町の再建に取り組んだのが建築家オーギュスト・ペレ。ペレは、鉄筋コンクリート造りという新しい技術により、芸術的な表現を追求した。
町全体の大プロジェクト、都市計画により、中心街は碁盤目状に、横に走る街路は幾何学的に配置している。道路もまっすぐで広く、モダンな集合住宅も統一がとれて、ル・アーブルは整然とした町並みだ。
パリ・サン・ラザール駅から朝8時56分発の列車に乗る。木々も草も新緑、菜の花畑の鮮やかな黄色、花盛りのリンゴの木、のんびり草を食む牛、馬、羊、日差し明るく大地の息吹を感じる車窓を楽しみ、約2時間でノルマンディー最大の港町ル・アーブルに到着した。
空は青く晴れわたり、絵を描きたくなるような光輝く海、印象派が生まれた町であることを実感した。港の近くには、アンドレ・マルロー美術館があり、モネ、ピサロ、ルノワールなど名画の数々を、モダンな光あふれる空間で鑑賞した。
サン・ジョセフ教会
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