聖マルコルーテル教会 MARKSKYRKAN
2013年8月4日(日)訪問
設計 シーグルド・レヴェレンツ Sigurud Leverentz
1960年建設 場所 スウェーデン ストックホルム
ストックホルム中央駅から17番スカープニッツ(Skarpnäck)行きの電車に乗り換え、約15分でビヨルクハーゲン(Björkhagen)駅に到着。駅に続く道のすぐ近く、白樺の木立の向こうに目指す教会が見えた。
日曜日の静かな朝、ランニングをする人、犬の散歩をする人。会堂内からオルガンの音が流れる中、辺りは白樺の林に囲まれ、木々を渡る緑のひんやりした空気が満ちていた。
礼拝は11時からとのこと。始まるまで1時間もあるので、しばらく内外の写真を撮影。
39年ぶりに訪れた教会は、昔のままのレンガ造りの美しい姿があった。外壁のレンガ、内部の壁のレンガを見て、あらためてレンガは長い年月に耐え得る優れた材であることを教えられた。
聖マルコ教会はシーグルド・レヴェレンツ(スウェーデンを代表する近代の建築家、森の教会の共同設計者でもある)によって設計された。
レンガの繊細な模様の外観が、周囲の白樺林の中に溶け込み、自然と一体となっている。内部も窓は少なく、外からの光が抑えられ、落ち着いた祈りの空間を作り出している。やわらかい光に包まれ、座っていると静かな気持ちになる。
ルーテル教会はスウェーデン国教会であり、教会であると同時に、地域の役場としての機能を果たしている。牧師は国家公務員。この聖マルコ教会も、役所棟と教会棟が中庭を挟んで併設されている。
スウェーデンでも、教会員が礼拝に出席することがたいへん少なくなり、この日曜日も20数人と少数で、会衆席もまばら、老人とハンディキャップのある人の姿があった。
女性牧師による説教と聖餐式にあずかり、礼拝後のコーヒータイムにも誘われたので一緒にいただいた。出席者は少ないが、ここが彼らの憩いの場、居場所となっているような表情を感じ取った。
聖マルコ教会 模型
39年前、北欧建築視察で訪れたとき(1977年9月22日)
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