ジャンヌ・ダルク教会 Eglise Ste-Jeanne d’Arc
2013年5月3日訪問
場所 フランス ルーアン 建設 1979年
ジャンヌ・ダルクを記念する教会―屋根は魚のイメージ
ルーアンは、ノルマンディー公国の首府として栄えた古都。木骨組みの家が美しく、ゴシック様式の聖堂や教会が点在し、美術館のような町。クロード・モネの絵で有名なルーアン大聖堂、ジャンヌ・ダルクが火刑に処せられた町としても知られている。
パリ・サン・ラザール駅からルーアン・リブ・ドロワット駅までTER(普通列車)で1時間10分。駅のそばにある貸自転車velo(1台4ユーロ)で、まっすぐ伸びるジャンヌ・ダルク通りを走り、旧市場広場へ向かう。
木骨組みの家々が建ち並び、カフェでくつろぐ人、買い物や散策の人、観光客などで賑やかな広場に、ジャンヌ・ダルク教会がある。彼女は1431年5月30日、この地で処刑された。記念の十字架塔が建てられている。
教会は魚の尾のような三角のとがった黒い屋根、ウロコ形の瓦葺(かわらぶ)き、ユニークなデザインだ。内部は木材の天井が船底のイメージ。聖壇をラウンド型のベンチがぐるりと取り囲み、広々とした開放的な礼拝空間。後ろの一角にジャンヌ・ダルクの像が置かれている。サン・ヴァンサン教会から移設された16世紀のステンドグラスが美しい。
ルーアン大聖堂 モネの連作で有名
ジャンヌ・ダルク教会
内部
聖壇コーナー
船底のような天井
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西村晴道(にしむら・はるみち)
1948年、靜岡県生まれ。一級建築士。法政大学工学部建築学科卒。住友建設株式会社入社・退職し、アメリカ合衆国ソービック建築設計事務所短期留学を経て、1984年、西村建築設計事務所開設。現在に至る。ルーテル学院大学第10回リード賞(キリスト教芸術分野)受賞。日本福音ルーテル静岡教会会員。著書に『FINE ROAD―世界のモダンな教会堂をたずねて』(イーグレープ)。
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