2013年5月2日訪問
場所 フランス・パリ
パリのユダヤ教会シナゴーグ
パリ北駅からタクシーで20分ほどのところにある小さなホテルに宿泊。朝ホテルを出ると、すぐ向かいにユダヤ教会シナゴーグがあった。ちょっとのぞいてみようと入ってみる。入り口の男性から「さあどうぞ、これを被るように」と小さな帽子(キッパー)を手渡された。
男性は礼拝時、キッパーを頭に乗せる。礼拝堂に入ると正面に向かって男は左側、女は右側と席が分かれている。ちょうど13歳の男の子の成人式(バルミツバ)が始まったところだった。親戚や友人らが大勢出席して祝福の雰囲気に満ちている。
正面の一番奥には至聖所、厚い深紅の幕が垂らされている。至聖所はラビしか入ることはできない。礼拝時はこの幕が開けられる。その前面に装飾された柵で囲まれた聖所があり、成人式が執り行われている。ラビの厳かな言葉が響き、男の子は緊張しながらも堂々と長い聖書の言葉をヘブライ語で暗誦している。
ユダヤ教の大切な儀式を無事済ませた少年とその父親は参列の人々から祝福を受け、晴れやかな顔で写真に納まり、喜びに包まれている。
ユダヤ教会シナゴーグの原型である幕屋
日本の山伏のルーツのよう
男性は頭に黒い小さな箱状のもの「テヒリーン」をつけ、腕は黒いテープ「レツアー」で強くぐるぐる巻いている。白と黒のストール「タリート」をかけている。
成人式「バルミツバ」
青天(神が存在する)
次に長い聖書の言葉をヘブライ語での暗誦が始まる
礼拝堂
外観
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西村晴道(にしむら・はるみち)
1948年、靜岡県生まれ。一級建築士。法政大学工学部建築学科卒。住友建設株式会社入社・退職し、アメリカ合衆国ソービック建築設計事務所短期留学を経て、1984年、西村建築設計事務所開設。現在に至る。ルーテル学院大学第10回リード賞(キリスト教芸術分野)受賞。日本福音ルーテル静岡教会会員。著書に『FINE ROAD―世界のモダンな教会堂をたずねて』(イーグレープ)。
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