福島県いわき市の建設会社「武蔵建設」の社長・日向寺(ひゅうがじ)大蔵(35)=いわき市平中神谷=ら6人が17日、昨年秋から行方不明になっていた40代の除染作業員とみられる遺体を、同社の敷地内に埋めたとして、死体遺棄容疑で逮捕された。警察は殺人容疑も視野に調べている。時事通信などが伝えた。
同通信や朝日新聞によると、行方不明になっていた除染作業員はいわき市に住む男性で、親族が昨年10月、行方が分からないとして警察に届け出ていた。男性は武蔵建設で勤務しており、警察が男性の知人や武蔵建設の関係者ら数十人から事情を聴いたところ、日向寺容疑者ら6人が浮上。15日から武蔵建設の敷地内を捜索したところ、16日夜に敷地内の土砂採取場から遺体を発見した。警察は、遺体が行方不明の男性とみて身元の確認を進めている。
河北新報によると、逮捕されたのは、日向寺容疑者の他に、会社員・国井政夫(61)=いわき市内郷高坂町=、自営業・栗山守(57)=同市好間町=、無職・栗山智章(52)=同市平=、無職・新井庸晃(50)=同市好間町=、会社役員・遠藤裕蔵(33)=同市久之浜町=の各容疑者。
日向寺容疑者ら6人は昨年9月上旬、共謀して男性の遺体をいわき市久之浜末続にある武蔵建設の敷地内に遺棄した疑いが持たれている。毎日新聞によると、武蔵建設の同僚ら数人が「(遺体を)敷地に埋めた」と話したという。一方、日向寺容疑者は容疑を否認している。
読売新聞によると、武蔵建設は、福島第一原発事故の除染を請け負ったゼネコンの下請け業者。