長女(16)への傷害容疑で父親の無職・白土(しらつち)憲昭容疑者(42)=大阪府吹田市片山町=が12日、逮捕された。白土容疑者の自宅からは、衣装ケースの中に入れられた白骨化した乳児の遺体が見つかり、警察は死体遺棄容疑でも調べている。朝日新聞などが伝えた。
同紙や時事通信によると、白土容疑者は3月9日、吹田市片山町4丁目の自宅アパートで、長女の後頭部を手でつかんで引き倒し、鼻を骨折させるなど全治2週間のけがを負わせた疑いが持たれている。児童相談所から連絡を受け、大阪府警吹田署の警察官が白土容疑者を逮捕するためアパートを訪れたところ、乳児の遺体を発見したという。
発見された乳児の遺体は一部が白骨化しており、死後1年以上経過したとみられている。毛布でくるまれた上で衣装ケースの中に入れられ、衣装ケースは段ボールの中に入れられていた。白土容疑者の30代の妻は、乳児がミルクを飲まなくなり、生まれてから数日で死亡したと話しているという。
産経新聞によると、白土容疑者には暴行を受けた長女を含め、生後3カ月〜16歳の男女9人の子どもがいる。白土容疑者から暴行を受け保護された長女が、「昨年11月ごろ、知らない赤ちゃんの写真を見つけた。母親に誰か聞いたら『死んでしまい、奥に埋めている』と言われた」と話していたことから、白土容疑者宅を家宅捜索したという。
一方、白土容疑者の子ども9人はいずれも府吹田子ども家庭センター(児童相談所)に一時保護されている。同センターの阪本秀樹相談対応課長はNHKの取材に対し、「現在は、この夫婦の9人の子ども全員を保護している。こういう事態になり、事前に把握できなかったことについては申し訳ない」と話している。