奈良県生駒市の自宅マンションで10日夕、父親の会社員・井上祐介容疑者(39)が、長男の幸也(ゆきや)君(2)と長女(3)を衣装用のプレスチックケースに閉じ込め、幸也君が11日未明、搬送先の病院で死亡した。奈良県生駒署は11日、井上容疑者を殺人容疑で逮捕。井上容疑者は、結果として殺すことになったが、殺意はなかったと容疑の一部を否認している。朝日新聞などが伝えた。
同紙などによると、井上容疑者は幸也君と長男がテレビをたたいて騒いだため腹を立て、10日午後5時50分ごろ、生駒市辻町にある自宅マンションで、横80センチ、縦40センチ、高さ30センチの灰色の衣装用プラスチックケースに2人を押し込め、ケース両脇にある留め具でロックして20〜30分間放置したという。
井上容疑者が2人を出そうとしたところ、長女は起き上がったが、幸也君に意識がなく、井上容疑者が110番通報。幸也君は病院へ運ばれたが、11日午前1時過ぎ、死亡が確認された。幸也君に目立った外傷はなく、窒息死とみられているという。
毎日新聞によると、プラスチックケースには普段、おもちゃなどを入れており、井上容疑者は過去にも何回かケースに入れたことがあると話しているという。
井上容疑者は、妻と子ども2人の4人暮らしで、妻は当時、台所で夕食の支度をしていたという。産経新聞によると、妻は状況を知っていたが、「前にもあったから大丈夫だと思っていた」と話しているという。
警察は、幸也君の死因の特定を急ぐとともに、日常的に虐待がなかったかも含め捜査している。