教皇フランシスコは復活節の月曜日、サン・ピエトロ広場の巡礼者たちに対し、パキスタンのラホールでのテロリスト襲撃による犠牲者たちのために、祈りの時を持とうと一時休止を呼び掛けた。バチカン放送局(英語版)が28日に報じた。
この襲撃で、公園で復活祭を祝うキリスト教徒の家族が大部分をなす、70人を超える人たちが殺された。レジナ・チェリ(天の元后)でのメッセージで、教皇フランシスコは、この襲撃を「非難すべき」とし、それは復活祭を「血で染めた」と語った。
「私は、この卑劣で無意味な犯罪によって被害を受けた全ての方々に寄り添う気持ちを表明したいと思うとともに、数多くの犠牲者たちとその愛する方々のために、主に祈るよう、皆さんに求めます」と教皇フランシスコは述べた。
「私は、同国に住む人々やとりわけ最も脆弱(ぜいじゃく)な宗教的少数者たちに、安全と平和を取り戻すために可能なあらゆることをなすよう、(パキスタン)の文官当局者たちや社会を構成する全ての方々に訴えます」と続けた。
「暴力や残忍な嫌悪は痛みや破壊につながるだけであり、尊敬と友愛こそが平和を達成する唯一の道だということを、私はあらためて繰り返します」と、同教皇は述べた。「テロや死を広める暴力的な者の手を神が止めてくださり、そして愛と正義と和解がこの世界に行き渡ることを可能にしてくださるように、主の過ぎ越しは、私たちの中に、さらにもっと力強いかたちで、神への祈りを起こさせるのです」
メッセージの後、教皇フランシスコは、犠牲者たちとその遺族のために、アヴェ・マリアの祈りでサン・ピエトロ広場に集まった人たちを導いた。
ロンバルディ報道官 パキスタンの襲撃は「卑劣で残忍な憎悪」の行為
また、バチカン放送局総局長のフェデリコ・ロンバルディ神父(イエズス会)は、パキスタンのラホールにおける復活祭の襲撃を、「最も無防備な」人たちに対して犯された「卑劣で残忍な憎悪」と呼び、それが「復活祭に悲しみと激しい苦痛の影を投げ掛ける」と付け加えた。同放送局(英語版)が28日に報じた。
同国のキリスト教徒たちの小さな少数派に属する家族たちが、集まって復活祭の休日を祝っていた公園で、爆弾によって70人を超える人々が殺された。パキスタン・タリバン運動ジャマートゥル・アフラルがこの襲撃について犯行声明を出し、さらに多くの襲撃が続くだろうと宣言した。
「教皇様と共に・・・私たちは犠牲者たちのために祈り、私たちは傷ついた方々や被害を受けた家族たちに、彼らの計り知れない痛みに、狂信的な暴力に再び襲われた少数者であるキリスト教徒たちに、そして傷ついたパキスタンの全国民に寄り添います」と、ロンバルディ神父は語った。
「教皇様が復活祭の朝に述べられたように、これらの恐ろしい嫌悪の示威が続いているにもかかわらず、十字架につけられ復活された主は、憐れみと連帯の道を、そして苦しむ人たちと共に、対話と正義、和解と平和の道を築くのに必要な勇気と希望を私たちに与え続けてくださるのです」と、バチカンの報道官である同神父は結んだ。