【CJC=東京】ベルギーでの同時テロを受け、バチカン(ローマ教皇庁)を擁するイタリアでは、首都ローマの警備を強化した。27日の日曜日、カトリック教会は今年の復活祭の「大祝日」に当たり、バチカンでは教皇による行事が開かれるのに備えた。
今年11月20日まで、カトリック教会は「いつくしみの特別聖年」期間中のため、多数の巡礼者や観光客がローマを訪れた。地中海に面するイタリアには近年、中東やアフリカからリビア経由で難民、移民が押し寄せている。
過激派組織「イスラム国」(IS)がイタリアを含む欧州諸国でテロを実行するための戦闘員400~600人を養成しているとも報じられている。古代ローマの円形闘技場遺跡コロッセオなどに戦車で向かう画像を昨年インターネット上に載せたときには、「ローマが最終決戦だ」と警告していた。
教皇は25日、コロッセオで復活祭前の儀式を行い、説教の中でベルギー同時テロなどを念頭に「神の名を汚し、前代未聞の暴力を正当化するために神の名を悪用する宗教の信奉者による原理主義とテロリズム」を目の当たりにしていると述べ、テロを「神の名の冒とく」と非難した。