東京都世田谷区の国道で23日未明、パトカーに追跡された乗用車が時速100キロ以上のスピードで蛇行するように暴走し、タクシーなど計3台の車に衝突する事故があった。この事故でタクシー運転手の男性が死亡したほか、男女5人がけがを負い、乗用車を運転していた緒環(おだまき)健蔵容疑者(20)=住所・職業不詳=が現行犯逮捕された。朝日新聞などが伝えた。
同紙によると、事故は23日午前1時40分ごろ、世田谷区用賀1丁目の国道246号で発生。パトカーが、後部ライトが消えている緒環容疑者が運転する乗用車を見つけ、追跡したところ、時速100キロ以上のスピードで逃走。約1・5キロ先でタクシーなど車3台と衝突した。
タクシー運転手の村松豪さん(49)が死亡し、衝突された車に乗っていた男女がけがを負ったほか、緒環容疑者の車に同乗していた少年2人もけがを負った。緒環容疑者も右足を骨折するけがを負ったという。毎日新聞によると、緒環容疑者の車に同乗していたのは、18歳と19歳の少年。
テレビ朝日によると、緒環容疑者は事故後、現場から約100メートル逃走したため、道路交通法違反(当て逃げ)容疑で現行犯逮捕された。また、毎日新聞によると、緒環容疑者の呼気からは基準値を上回る1リットル当たり0・29ミリグラムのアルコールが検出されたことから、警察は同法違反(酒気帯び運転)容疑などでも調べている。
この他、警察は、追跡が適切だったかも含め、事故の詳しい状況を調べている。