宮崎市で10月、軽乗用車が歩道を暴走し、6人の死傷者を出した事故で、自動車運転致死行為処罰法違反(危険運転致死)容疑で逮捕されていた無職、川内実次(みつぎ)容疑者(73)=鹿児島県日置市=について、宮崎地検は1日、精神鑑定をするために鑑定留置を始めた。読売新聞などが伝えた。
てんかんの持病がある川内容疑者は、事故前に発作を抑える薬を適切に服用しなかったため、発作で運転中に意識障害に陥ったとみられている。しかし、共同通信によると、川内容疑者は認知症の症状もあり、取り調べ中も話がかみ合わないことがあったという。宮崎地検は精神鑑定をすることで、川内容疑者に刑事責任能力があるかどうかを判断する。
この事故では、川内容疑者が運転する車が10月28日午後2時50分ごろ、宮崎市中心部の歩道に乗り上げ、約700メートル走行。車にはねられた通行人の女性2人が死亡し、10〜60代の男女4人が重軽傷を負った。
川内容疑者自身も頭を強く打って宮崎市内の病院に入院。11月16日に退院し、逮捕された。川内容疑者は数年前からてんかんで投薬治療を受けており、認知症でも治療を受けていたとされている。