妻が飲酒後に運転していることを知っていながら車に同乗したとして、兵庫県警西宮署は30日、ギタリストのクロード・チアリさん(71)と妻(69)を、それぞれ道路交通法違反(酒気帯び運転同乗、酒気帯び運転)容疑で書類送検した。産経新聞などが伝えた。
同紙によると、チアリさんと妻は10月10日夜、兵庫県西宮市内の飲食店で飲酒をした後、帰宅途中だった。車が急発進や急停車をしていたため、警察が不審に思い見つけた。2人は「ワインを飲んだ」と話し、容疑を認めているという。
妻の呼気からは、1リットル当たり約0・45ミリグラムのアルコールが検出された。道路交通法では、呼気1リットル当たり0・15ミリグラム以上のアルコールが検出された場合、「酒気帯び運転」となり、数値に関係なく運転能力を欠く状態で運転していた場合は、「酒酔い運転」となる。
酒気帯び運転の場合、3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられ、酒気帯び運転に同乗していた場合、2年以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられる。
クロード・チアリさんはフランス出身で、1967年に来日。その後日本で結婚し、85年に帰化している。現在の本名は智有蔵上人(ちあり・くろうど)。64年に出したギター曲「夜霧のしのび逢い」が世界的にヒットした。日本では、ギタリストとしての活動のほか、バラエティー番組やさまざまなテレビ番組にも出演している。代表曲に「夜霧のシルエット」「朝もやの渚(なぎさ)」など。