学校法人聖路加国際大学(東京都中央区)は14日、福井次矢(つぐや)理事長の退任と聖路加国際大学の井部俊子学長の任期満了に伴い、4月1日付で理事の糸魚川(いといがわ)順氏が新理事長に、現理事長の福井氏が聖路加国際大学の新学長に就任すると発表した。なお、福井氏の聖路加国際病院の院長職について変更はない。
糸魚川氏は1941年、北海道生まれ。立教大学経済学部卒業後、日本興業銀行に入行。海外勤務を経て、1992年にハーバード大学AMP修了。取締役福岡支店長、常務取締役、興銀リース株式会社副社長、第一生命相互会社顧問などを経て、2007年に立教学院理事長に就任、14年に退任した。同年から現職。一般財団法人聖路加財団理事。
福井氏は1951年、高知県生まれ。京都大学医学部を卒業後、聖路加国際病院内科研修医、コロンビア大学 St. Luke's Hospital Center 実験心臓病学リサーチフェロー、ハーバード大学 Cambridge Hospital 内科クリニカルフェローを経て、1984年にハーバード大学公衆衛生大学院修了。帰国後は、佐賀医科大学附属病院総合診療部教授、京都大学大学院医学研究科内科臨床疫学教授、聖路加国際病院副院長などを経て、2005年から聖路加国際病院院長。12年から現職。
聖路加国際大学は聖公会系のキリスト教主義大学で、大学の名称は新約聖書「ルカによる福音書」の聖ルカに由来している。14年4月に学校法人聖路加看護学園から学校法人聖路加国際大学に名称変更し、聖路加国際病院を付属施設として一体化した。
これにより、創立者のキリスト教宣教医ルドルフ・B・トイスラーが創設した聖路加国際病院と看護教育体制が、一つの学校法人のもとで運営されるかたちとなり、教育、研究、実践(臨床)の融合によるさらなる発展を目指している。また、同じ聖公会系の立教大学(東京都豊島区)と相互に単位を互換認定する協定を結んでいる。