国際基督教大学(ICU、東京都三鷹市)は、献学60周年記念事業募金の一環として2014年4月からスタートした「ICU桜募金」が2年間の募金終了期間を前に目標額4千万円を達成したことを同大のホームページで発表した。
献学60周年を迎えたICUは、新たな60年を見据えてリベラルアーツ教育を展開するために、「キャンパス・教育環境の改善」「給付奨学金制度の充実」「アカデミック・プログラムの充実」を三つの柱に、記念募金活動を展開している。「ICU桜募金」は、そのうち「キャンパス・教育環境の改善」に当たるもので、マクリーン通りの桜並木の植え替えを、景観を大きく変えることがないよう15年から30年かけて行う計画だ。
その計画を進めるのが「桜並木再生プロジェクト」で、2012年に72本の樹木が診断され、その総合判定を受け開始された。すでに13年に5本、15年に3本の老木が抜根され、若木に植え替えられている。今後は年2、3本の植え替えを予定しているが、桜の植え替え費用は1本当たり50万円かかり、全ての老木を若木に植え替えるには予備費も含めて4千万円が必要となる計算だ。「ICU桜募金」は、この植え替え費用に充てられることになる。
ICUのシンボルともいえる桜並木再生への熱い思いから始まった活動にこれまで寄せられた募金件数は1992件で、寄付金額は4038万2千円に上る。寄付の輪は、大学草創期世代による厚い支援に加え、卒業生の若い層にも募金活動への参加が広がっていると同大は話す。
なお、目標金額を達成した「ICU桜募金」だが、募金期間の今月31日まで寄付は受け付け、目標額を超過した分についても、全額桜並木の再生・保全に充てていく。ICUでは、引き続き支援を呼び掛けている。