【CJC=東京】米メディアCNNによると、教皇フランシスコは21日、世界のカトリック教徒の統治者に、「慈しみの特別聖年」を尊重して1年間、死刑執行を停止するよう呼び掛けた。
教皇はバチカン(ローマ教皇庁)のサン・ピエトロ広場で行った説教の中で、「死刑の廃止に向けた国際的合意に達することができるよう、全ての統治者の良心に訴える」と語り掛け、「中でもカトリック教徒の統治者に、慈しみの特別聖年の間は死刑を執行しないという勇気ある模範的姿勢を示すよう提案する」と述べた。
教皇は、罪の償いや「社会復帰への希望を開く司法制度」の可能性にも言及し、「『汝殺すなかれ』の戒律は絶対的な価値を有し、罪のない人にも罪を犯した人にも当てはまる」と指摘した。
「慈しみの特別聖年」は、教皇が昨年12月8日に始まりを告げた。今年11月20日までの1年の間、慈しみと許しを訴えるもの。