朝鮮大学校(東京都小平市)経営学部の朴在勲(パク・チェフン)元副学部長(49)=東京都練馬区=が2日、偽名のクレジットカードを使って商品を購入したとして、詐欺容疑で逮捕された。一方、朴容疑者は北朝鮮の対韓国工作機関「225局」の要員で、225局の日本における責任者だったとみられているという。複数の国内メディアが伝えた。
毎日新聞やNHKによると、朴容疑者は2012年ごろ、偽名で作ったクレジットカードを使い、USBメモリなどパソコン周辺機器約1万2000円分を購入し、だまし取った疑いが持たれている。朴容疑者は「はっきり覚えていない」と話し、容疑を否認している。
一方、同紙などによると、警視庁公安部が昨年6月、別の詐欺容疑で朴容疑者宅などを家宅捜索し、押収したパソコンのメールを解析したところ、225局からの指示を韓国の工作員に出していた可能性があることが分かったという。メールは暗号化されており、韓国の反政府デモを盛り上げるよう指示したり、数百万円の資金を渡し、韓国政界の情報収集を指示したりしていたとみられている。
また、FNNによると、朴容疑者は2013年に韓国で摘発された民族舞踊団代表らに工作の指示を出していたという。
NHKが朝鮮大学校の広報担当者の話として伝えところによると、朴容疑者は自宅の家宅捜索が行われた昨年6月、退職届を出し辞任している。広報担当者は「逮捕の事実を把握していないので、コメントできない」と話している。