ナイジェリアのある村では、アフリカ最大サイズの高さ28フィート(約9メートル)、重さ40トンのイエス・キリスト像を公開して新年を祝った。
ナイジェリアのニュースサイト「Naij.com」は3日、像の除幕式がイモ州アバジャで1日に開催されたことを報じた。中国の企業が建造し、白大理石でできた彫像は、イエスが歓迎の姿勢で両腕を広げる姿をかたどっており、『Jesus de Greatest』と名付けられた。
2013年に注文を受けた像の除幕式の会場となった聖アロイシウス・カトリック教会には、数百人のローマ・カトリックの司祭や信者が集まった。
「これはアフリカ大陸最大のイエス像です。きっと巡礼者が来るでしょう」と、このプロジェクトに関わった経済人のオビンナ・オヌオハさんは語った。
アウグスティヌス・トチュクウ・オクオマ首座司教は、キリスト教徒にとって「非常に偉大な信仰のシンボル」だと述べた。AFP通信によると、オクオマ首座司教は「これがイエス・キリストの重要性を思い起こさせてくれるでしょう」と話したという。
石油とガスの供給会社を経営するオヌオハさんは、2016年がナイジェリアにとって、さらに良いことが起こる年になることを望んでいると述べ、宗教が互いに共存できるという信念を表した。
また、約20年前に、夢の中で巨大なイエス像を建てる考えが思いついたこと、また年老いた母親に教会を建てることを約束したことを話した。
この像の建築費用がどれほどだったのかは、まだ明らかになっていない。
ナイジェリアはここ6年、イスラム過激派の台頭に悩まされており、過激派組織「ボコ・ハラム」は市民に対する襲撃事件でこれまでに2万人以上を殺害した。テロリストはキリスト教徒を執拗に標的としており、ナイジェリアには多くのキリスト教徒とイスラム教徒が住んでいるにもかかわらず、キリスト教徒を国外に追い出すことを望んでいる。
ナイジェリアのムハンマド・ブハリ大統領は、過激派に対し強硬な軍事行動を行ったが、ボコ・ハラムを「法的に」駆逐したという大統領の主張にもかかわらず、クリスマスから年末にかけても襲撃は続いた。クリスマス休暇の間、多くの銃撃事件や自爆テロ事件で約100人が殺害され、犠牲者の中には子どもも含まれている。
少なくとも250万人が暴力を恐れて国内の他の場所に移住せざるを得なくなり、また100万人という数の子どもたちが脅迫のために学校に行くことができないでいる。